12月1日(日)午後、豊平区西岡に開設された札幌市の有害鳥獣一時集積施設の完成見学会が猟友会の主催で行われました。
近年、害獣、特にエゾシカによる農業被害が非常に酷い状態で、簾舞、砥山、豊滝地区でも、特に砥山地区での果樹農家における食害は農業経営に大きな影響を与えている状態です。
各農家では電柵などの防除対策を取っていますが、同時に害獣としてのエゾシカの駆除は重要かつ必須対策であり、猟友会のボランティアによる協力によって実施されています。
しかも駆除されたエゾシカの処理はハンターによる自家消費や自己処理のほか、やむを得ない場合は埋め立てする等、限られた方策しかなく、ハンターの負担も大きく、処分出来る数にも限界がある状態です。
ここ数年来、市農政部が中心となり、市環境局と連携しながらエゾシカの食害対策を発生防止の試行を含めて講じてきています。
そして、駆除後の対応の手立ての一つとして、50cm未満に解体した駆除エゾシカを集約して冷凍保管し、その後、委託業者が清掃工場へ運搬し、清掃工場で焼却することが検討され、その結果、今回の一時集積施設が開設されました。
この施設は365日24時間稼働なので、捕獲従事者の時間的拘束が軽減され、処理ルートが一つ確立されることで駆除頭数の増加と農業被害の低減が期待できます。
12月1日の施設完成見学会では、北海道猟友会札幌支部小塚理事の進行の下、奥田札幌支部長からの挨拶、市農政部石橋部長による施設に係る説明があり、その後、各議員や関係団体からの来賓紹介と来賓を代表して船橋参議院議員、石狩森林管理署佐藤署長、札幌市農協軽部代表理事組合長の挨拶があり、札幌市JA駆除隊戸澤代表による手締めで締められました。
ちなみに、最近ですが、「農家さんのエゾシカ食害情報は大げさでないか」、「囲い込みまでして駆除するのはかわいそうだ」というようなことを発言している方がおられることが判りました。
実際に被害を蒙っている農家さんの話しを直接聞いたことがあるのかどうか?とても疑問に思えると同時に悲しくも感じたというのが私個人の感想です。