昨年の10月15日(日)、簾舞地区会館で、環境省、北海道、札幌市の共催による、環境省の「令和5年度クマ類の出没に対応する体制構築等業務」事業に係る「地域のヒグマ対策を考える」というセミナーを行いました。
セミナーではNPO法人エンビジョン環境保全事務所早稲田研究員からヒグマの生態やヒグマが街に出てくる理由等のヒグマに係る講習と参加者による地域の熊出没地に係るリスクマップ作成というワークショップを行っています。
今年度は、そのワークショップの成果を生かしたヒグマの出没の恐れのある場所で、ヒグマ対策としての草刈りや放棄果樹伐採等といった環境整備を実施することとなりました。
国道230号沿線では、平成28年から毎年、春秋の2回、国道230号協働型道路マネジメント検討会の主催でR230号板割沢道路拡幅事業記念植樹区間の西簾舞バス停周辺~空沢(からさわ)川、板割沢橋にかけて景観・環境保全作業を行ってきていますが、ヒグマの通り道にもなっている空沢川周辺は用地管理者の関係もあって伐木やその他の整備を行えないことが懸案事項であり、地域の要望でもありました。
こうした経緯があるなか、関係機関の働きかけもあってこの場所で「令和6年度クマ類の出没に対応する体制構築及びクマ緊急出没対応業務」としてヒグマ対策の環境整備に取り組むこととなりました。環境省、北海道庁、札幌市の主催で実際の運営はNPO法人EnVision環境保全事務所が担当しました。
午後からR230号協働型道路マネジメントによる国道沿線除草、伐採作業を行う10月20日(日)の朝、北海道野生動物対策課や札幌市環境共生担当課等の職員の他、市民団体「エコ・ネットワーク」(小川巌代表)の放棄果樹の伐採ボランティア、通称「熊ボラ」の参加者20人ほどの皆さんが現地に集合、エンビジョンの早稲田さんからの説明と現場の確認後、地域の有志の方も加えて、午前中をかけて空沢川周辺での草刈り、不要樹木の伐採を行いました。
熊ボラのチェンソー隊の人数や皆さんの手際の良さもあって瞬く間に周辺一帯の視界が開け、想像以上に視界の確保が出来たことにびっくりしましした。
こうした連携が今後も続けれると素晴らしいのになと思えたのは正直な感想でした。環境省の今回の取組に感謝します。